旅シリーズ企画 長崎編第二弾

端島(はしま)

長崎県にある軍艦島は、正式名称を端島(はしま)といいます。

軍艦島は、明治時代に石炭産業の発展とともに栄え、日本初の近代的な炭鉱施設が建設されました。
炭鉱は明治時代末期から大正時代にかけて最盛期を迎え、労働者やその家族が島で暮らしていました。
炭鉱の需要が高まる中、石炭の採掘と運搬が盛んに行われていました。

軍艦島の炭鉱は、その特殊な環境の中で労働者が過酷な労働環境に置かれていたことが知られています。
炭鉱労働は高温多湿な坑内での作業や重労働が主であり、労働者の労働条件は厳しいものでした。
しかし、炭鉱労働者の生活環境はお給料も高く家庭用のTVを設置できるほどの生活だったと言われています。

第二次世界大戦後、石炭の需要が減少し炭鉱の衰退が進む中、1974年(昭和49年)1月15日には軍艦島の炭鉱は閉山されました。
その後、軍艦島は廃墟となり、無人島として知られるようになりました。

軍艦島は、その独特の景観から「軍艦島」と呼ばれるようになり、長方形をしている建物が集まる様子が軍艦に見立てられたことが由来です。
2015年(平成27年)7月には、長崎とその周辺地域とともに世界遺産に登録されました。

現在、軍艦島はその炭鉱の遺跡や建物が残ることで、当時の炭鉱の歴史や労働者の生活状況を伝える貴重な資産となっています。
これらの遺跡や施設は、軍艦島が世界遺産として登録される一因ともなりました。

軍艦島は、日本で初めて炭鉱が近代化された歴史的な遺産として貴重な存在です。
現在は、観光客に開放されており、定期船が運行していますが、一部の建物は立ち入りができないエリアもあります。
歴史的価値やその独特の風景から多くの人々に興味を持たれています。

長崎の軍艦島、正式名称端島は、その独特な歴史と風景が多くの人々を魅了しています。
以下に軍艦島の魅力をいくつか挙げてみます。

1. 歴史的価値
軍艦島は日本初の近代的な炭鉱施設があった場所であり、炭鉱の歴史や労働者の生活が色濃く残っています。
第二次世界大戦後の廃墟となった建物や施設は、その当時の状態を伝える貴重な遺産です。

2. 独特の風景
長方形の建物が集まる軍艦島の景観は、まるで巨大な軍艦が浮かんでいるかのような印象を与えます。
そのシュールな風景は、写真映えするとして観光客の間でも人気を集めています。

3. 世界遺産としての価値
軍艦島は2015年に長崎とその周辺地域とともに世界遺産に登録されており、世界的にもその価値が認められています。
世界遺産に登録された場所を訪れることで、その歴史や文化に触れる体験ができます。

4. ロケーションの魅力
軍艦島は長崎市の沖合いに位置しており、海から眺める景色も美しいと感じることができます。
定期船に乗って島を訪れる際も、海上から見る景観が素晴らしいことも魅力の一つです。

5. 廃墟としての趣 (おもむき)
軍艦島は現代においては廃墟として知られ、廃墟探索のスポットとしても有名です。

6. ユニークな建築
軍艦島の建物は、石炭採掘用の施設や住居などが密集して建てられており、独特な建築様式が見られます。
特に高層アパート「屋上庭園」は印象的で、軍艦のような形状から軍艦島という名前がついたといわれています。

7. 映画やドラマのロケ地
軍艦島は映画やドラマのロケ地としても使われることがあり、日本国内外から多くの観光客が訪れます。
様々な作品で軍艦島の神秘的な雰囲気が表現されています。

これらの要素が融合して、長崎の軍艦島は多くの人々にとって魅力的な観光スポットとなっています。

軍艦島は、その独特な雰囲気や歴史的背景から多くの人々を魅了しています。
訪れる際には、ツアーガイドや関連書籍を活用しながら、軍艦島の魅力をじっくりと堪能してみてください。


文:西尾 靖夫(にしお やすお)
撮影:西尾 靖夫(にしお やすお)

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